Smile Engineering Blog

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思考のサルベージ(その10)

各工程で心がけたい思想を掘り起こしてみる

開発メンバの「増員」について考えてみましょう。今回は、プロジェクトの既存メンバとして増員メンバを迎える場合について考えてみましょう。

何故増員?

はっきり言って、既存のメンバでうまいこと回せればメンバの増員は必要ないですね。年に1度、新入社員が後進育成の意味合いで増員されることはありますが、この場合はじっくり育ててあげればよいでしょう。 メンバが増員されるということは、

  • 作業量を見積もったら、既存のメンバの人数に対して作業量が多すぎ。
  • 進捗が芳しくなく、今のままでは開発スケジュールが破綻してしまう。

前者の場合は、作業量を見積もった上での「計画的増員」と言えます。後者はある意味緊急事態に対応するための「緊急増員」ですね。いずれにしても作業負荷が高くなる、あるいはすでに高い状態で「増員」となることが多いです。

増員メンバを迎えたら

増員メンバが担当する機能の有識者であればこんなありがたいことはないですね。ただしそんなことはめったにありません。普通は、それなりに経験はあってもプロジェクトへの新規参入であることが多いです。

戦力化へのサポート

ともかく、増員メンバを迎えたらなるべく早く戦力になってもらうよう、既存メンバとして様々なサポートをしなければなりません。

  • 開発製品の概要を知ってもらう。
  • 担当機能について知ってもらう。

大きな視点で大まかに知ってもらい、レンジを小さくしながら理解度を深めてもらうのが良いのかと思いますね。担当機能が巨大だと、一度にすべてを理解してもらうのはよほどのスーパーマンじゃないと無理な話です。担当機能を知ってもらい、さらに機能の中のサブ機能の理解を深めてもらう。それを繰り返し、守備範囲を少しずつ広げてもらえれば、頼りになる「相棒」となってくれるはずです。 仕様書の格納場所、コードの格納場所を教えて、「この改造案件よろしく」では乱暴すぎますね。丸投げでは大抵うまくいきませんし、信頼関係も築くことができません。

何か掘り起こせた?

  • 高負荷だからこそメンバが増員される。
  • だからこそ、既存メンバによる増員メンバへのサポートは計画的に。

増員メンバへのサポートの目的は既存メンバの「手足」を増やすことではなく、機能担当者全体の「能力をたけ高める」ことであると認識することが大切ですね。

おしまい

特に高負荷な状態だと、サポートするのも難しい局面はありますよね。でもそこは踏ん張りどころかと。実際、丸投げされた経験も少なからずありますが、結構心折れるんですよね。